昭和22年3月生まれのあるじくんの祖父は、四国出身、よって四国とは何かとご縁が深い我が家です。
2019年秋、前回は四万十をご案内しましたが、古から変わりなく尋ねる人が後を絶たない、お遍路の通り道、人里離れたある村を訪ねた時の村の人々の日常をまとめてみました。
散歩道三原村の人々との出会い
村落暮らしを熟知してるあるじくん、小学校5年生まで、村落で育ち、祖母が亡くなった25歳までは休日は村落で過ごしていました。
そのあるじくんによると、村役場に行けば間違いなく人に会えるとのことで、最初に三原村役場を訪ね、そこで三原村集落活動センターやまびこを紹介してもらいました。
三原村は足摺岬と、土佐清水市と、宿毛市の中間に位置する、言う慣れば、山の中腹にあります。
以前は3千人いた、村でしたが、現在の人口は1千5百人弱、孫の世代は大学や、仕事で都会に出ていて、年長者の殆どが現役で畑を守り、美観にも気を配る元気満々で活気ある村です。
県外で仕事や、勉強を頑張っているお孫さんに送る、安心安全な健康野菜や、果物を作り、お隣さん同志、協力しながら畑を守っている様子を村の方から聞くことが出来ました。
長老との出会い
その美しい村が好きで休日には帰ってくる孫たちに会えるのを楽しみに、畑を守り、天候とにらめっこ、或いは山に生息する鹿、猪、野うさぎ、野鳥とに負けまいと、知恵比べを楽しんでいると、長老は爽やかで優しい笑顔で話していました。
そうだ!!!人間同士の勝敗では先が見えるが・・・自然とは簡単にはいかない…と、あるじくんと話しながら、膝をかばいながら、テクテクと歩いている自分たちが、妙に「年寄り臭く」思えてきました。
足音を聞くと寄ってくると言う鯉遊歩道
花々が植えてある歩道、其の歩道の先に畑を囲んでさらに美しい遊歩道があり、花や、蝶々に満ちびかれて山手に歩いていますと、私たちの足音を聞いて、鯉が集まってきました、手をたたくと更に寄って来ました…可愛い…
翌日の夕方も、鯉遊歩道(私が名付けたのだが)・・・を散歩に行き、其の日は運よくそこで餌を与えていらっしゃる、老婦人と、出逢え、夫人に話しを聞く事が出きました。
鯉の餌はドックフード、飽きないようにエサの種類もかえているとおっしゃっていました。
たぬきは餌を譲り合う
夫人の庭に、たぬきの親子も尋ねて来るようになっていて、現在は3家族が餌をもらいに尋ねて来るそうです、その狸さんとの美話も聞く事が出来ました。
ある日の早朝、まだ、薄暗い、暗い時間に、老婦人の庭に子たぬきが迷い混んでいて、どうやら、怪我をしている様子で、老婦人はそのたぬきの前に餌を置くのですが、食べてくれません。
毎日、新しい餌を数日間与えることを行い、たぬきは餌をやっと、食べてくれた日からご婦人は、たぬきと友達になれました。…
狸はみるみる元気になり、裏山に戻って行きますが、何時もどうりに、餌を食べに来るようになりました。
やがて成長した子狸は、子供と一緒に訪ねて来るようになったそうです。
そこでは、犬、猫(太郎くん)など住んでいますが、皆と仲良しだそうです。
狸は、親子で餌を食べるのですが、必ず残して帰るという、それは、他の家族の為に残して帰るそうです。
しばらくすると、他の家族が餌を食べに来るのですが、その家族も少し残して帰り、その後にもう、1家族…合わせて3家族が、訪ねて来るようになっているそうです。
現在は、餌が狸さんと、遊歩道の鯉と、犬・猫・合わせて、1ヶ月30キロにもなるそうです…
日々、動物の様子を観察している老婦人は、動物の餌を分け合う姿に心打たれ、「自然から学ぶことが本当に多く、自分の実生活では、物を大切にし、分け合う心をおろそかにしていた事に、気がつき、たぬきから学んだ」と話してくれました。
遍路の中継地点
三原村には、通過するお遍路さんに便利な三原村集落活動センター。
土佐清水市から三原村につながる道、三原村から宿毛に向かう道には、休憩所が殆ど無く、唯一、気軽に休憩できる施設です。
三原村 集落センターで、三原村でしか購入できない出来たて、どぶろくが、購入出来ます。
また、地元特産の檜のまな板が格安で分けてもらえます。
お遍路さんとのひと時
散策が好きなあるじ君、私は、慣れない山道で疲れましたので、集落センターの前で、一人待つ事としました。
私は、集落センターの椅子に座ってり、添え付けの自販機で三原村柚ジュースを飲んでいましたら、老婦人がやってきまして、お遍路巡りの中継で宿泊した農家民宿のおかみさんから、「お結びを八個も頂いたので、一緒に食べ手伝ってください。」と…そんな出会いも新鮮でした。
そのお結びは、直径10セント程でしょうか?両手からはみ出す大きなお結びで、ご飯にお醤油を絡め香ばしく、まだら模様の大きなお結び!!
そして、自家製の瓜醬油漬物がお結びの底に敷いてありました。
一緒にお結びを頂くのですが、遍路さんとの会話は無く、只ひたすら、風景を眺めながら、お結びを頂きました…
量が多いので最後は、丸のみしました。
10分程度の、短くて、長い、時間でしたが、最後のお漬物で、お互いに顔を見合わせて、ホッコリ嬉しくなりました。
殆ど、言葉を交わさなかったのですが、別れ際に、ご婦人は静かに、話しかけてくれました。
「お遍路のお結びを分け合い頂くと、互いに幸せになれるのですよ」と素敵な言葉を貰いました。
じまんや&やまびこカフェ
じまんやと、やまびこカフェは隣接しています。
地域の市民の買い物支援のお店で、地域で取れた新鮮野菜は天候にもよりますが、50円~100円程度で、中サイズの白い買い物ビニール袋から、はみ出る位たっぷりです。
夕方には、果物、おふくろの味(日替わり弁当)は、殆ど売り切れてしまうほど人気です。
おふくろの作る日替わり食堂やまびこ
上記の写真は日替わりランチ600円
上記の写真は、無料のWi-Fiと、誰でも自由に使うことが出来る、添え付けPCも設置されていています。
何より人気はやまびこカフェの、おふくろの作った料理、地元のとれたて野菜に、
お米が、日替わり料理は大変親しまれている。
婦人達…の元気なかけ声…と笑顔、あたたかな活気のあるカフェで、つい長居、したくなります。
あたたかな、田舎料理のおもてなしと、…いれたてのコーヒーには、ハロウィンのクッキー可愛い。最高です…
住所 | 〒787-0802 高知県幡多郡三原村宮ノ川1130 |
営業日時 | 月曜日~金曜日8時~19時
土曜日・日曜日8時~18時 |
電話 | 0880-46-2233 |
夕焼けと月あかりの神秘
昼も美しい風景で最高だが、夕焼け、そして夜はさらに素晴らしい…
四季を通し、一日中時間のうつろいを全身で感じれ、月あかりで夜の原生林の、神秘を動物たちと共有する事が今でもできる贅沢な村です。
三原村は満天に広がる夜空が実に美しく、窓を開け、ほんの少しだけ夜風で森林欲、動物達のささやきや、足音が聞こえます。
月明かりに星…アニメや、映画に出てくる宇宙に紛れ込んだようなふわふわと心が弾む空気感です。
そう言えば江戸時代の民話でこのような風景を見た事があります…
原始人はこのように自然に導かれる生活を営んでいたのですね、見て、聞いて、闇の中、臭いを頼りに、生活していたんですね・・・
ささやかな夜の時間を支えるお店
三原村国民診療所前のには、すぎ本居酒屋さんや、大原商店昔ながらの(飲み物販売店)さんがあります。
大原商店
大原商店は、11月の終わり頃から、室内に中心に大きなツリーを飾り、外まで光を放し、ピカピカと、イルミネーションが可愛いいです。
営業時間は、夕方5時頃から、10時頃まで営業しています。
居酒屋
地元の新鮮な魚で作ったその日お勧めのメニュー、定番のお肉、煮付け、カリと揚がった天ぷら、おしゃれな手作りのミンチカツ、厚切り豚カツも目の前で、下ごしらえしてくれるので、ジュウシーです。
とても嬉しい、美味しい料理をリーズナブルな価格で提供しています。定休日は月曜日です。
三原村集落活動センターアクセスは下記の通りです
住所 | 〒787-0802 高知県幡多郡三原村宮ノ川1130 |
営業日時 | 月曜日~日曜日8時30~17時30分まで
年末2021年12年29日~1月3日お休み |
電話 | 0880-31-7839 |
三原村国民健康保険診療所
私が、ムカデに噛まれて、助けてもらった診療所です。
蜂に刺されて来られる方も少なくないそうです。
アクセスは下記の通りです。
住所 | 〒787-0803 高知県幡多郡三原村来栖野479 |
営業日時 | 月曜日~金曜日 9時~5時
土曜日、日曜日・定休日 |
電話 | 0880-46-2011 |
診療所を中心に全て道なりで、交番は50メートル、じまんや(村の売店・9時から20時まで営業)5百メートル間隔にありますので道に迷っても心配は殆どありません。
最後に(おまけ)さだまさし・風に立つライオン♪・・・でありたい
気まぐれな自然と共存し、いつでも活かせる人生の学びを出会った村の人々から頂いた…♪
この頃、たおやかに生きると言う言葉をテーマにしている若い世代に、是非、訪れて欲しい村です。
古から受け継がれた、不便からなる知恵は愛に満ちている…緑の風と、柑橘系の甘い声が聞こえてくるかのようなゆるやかな三原村
2021年秋…今日も爽快なめざめ雨上がりの夕、懐かしい金木犀の香りは和漢では肺を潤してくれると言う…香りだけでもほんわかあたたかくなる村です。
Google検索:さだまさし×佐渡祐 「風に立つライオン」間奏アメイジンググレイ
風に立つライオン♪・・・2年前に診療所に赴任してきたDr.へ
心が健やかな三原村の人々・ありがとぅ・・・・・・・・・そして、緑の好きな皆様も健やかな夢を・・・
最後まで読んでいた出来ましてありがとうございます。